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Gemini【カスタムGem機能】使い方と活用事例を解説

Googleが提供するAIアシスタント「Gemini」に搭載された「Gem」は、特定のタスクや目的に特化したあなた専用のAIアシスタントを作成できる機能です。

Geminiで毎回同じ指示を繰り返したり、細かい調整に手間がかかっている人も、「Gem」を活用すれば、一度設定するだけで以降は日々の業務や学習が劇的に効率化できます。

この記事では、「Gem」の基本的な使い方から、カスタム指示文作成のポイント、および具体的な活用事例をステップ形式で解説します。

 

 

Gemとは?通常のGeminiとの違い

Gemとは

Gemは、Geminiに特定のタスクや目的に特化させた、「専用のAIアシスタント」を作成する機能です。

通常のGeminiが、あらゆる質問に答えられる汎用的なAIであるのに対し、Gemは特定の目的に特化させることで、より効率的で精度の高い応答を可能にします。

 

GeminiとGemの違い


 

Geminiはあらゆる質問に答える汎用的なAIで毎回、質問内容と詳細な指示を出す必要があります。

たとえば毎日メール翻訳をする場合、その都度「英語に翻訳して」や「日本語に翻訳して」と指示したり、「もっとカジュアルにして」や「翻訳した内容を解説して」など都度追加依頼をする必要があります。

Gemはあらかじめ「英語文章を送ったら日本語に翻訳して」「日本語文章を送ったら英語語に翻訳して」&&「日常シーンカジュアル目のトーンで」「解説もお願いします」などの情報を保存できるため、一度設定すれば、以降は目的のデータを入力するだけで良いというメリットがあります。

 

機能 通常のGemini Gem
役割 あらゆる質問に答える汎用的なAI 特定のタスクに特化した専門家
使い方 毎回、質問内容と詳細な指示を出す必要がある 一度設定すれば、以降は目的のデータを入力するだけで良い
効率性 繰り返しの作業には手間がかかる 圧倒的に効率がアップする

Gemを活用すれば、こうした都度の指示が不要になり、一度ルールを設定すれば、あとはデータを与えるだけで、Gemがルールに沿った適切な応答を返してくれるようになります。

 

Gemを作成する4つのステップ

今回はGemを下記の4つのステップで進めていきます。

 

1. カスタム指示文を作成:Google推奨の4つの観点

まずはGeminiに、作成したいGemの目的を伝え、適切なカスタム指示文を生成してもらいます。自分で1からカスタム指示文を書くのは大変ですが、Geminiに「Gem用のカスタム指示文を作って」と依頼することができます。

■Geminiにカスタム指示文作成のプロンプトを投げる

 

■Geminiからの回答を確認・調整してコピーする

 

カスタム指示文のポイント:Google推奨の4つの観点

Googleは、適切なプロンプトを作成するために以下の4つの観点を考慮することを推奨しています。

  • ペルソナ: Gemが担う役割と回答方法(例:「あなたは英語と日本語の双方向翻訳を行うビジネスパートナーです。指定された言語に翻訳します」)
  • タスク: Geminiにしてほしいこと、作成してほしいこと(例:「提供されたテキストを英語から日本語へ、または日本語から英語に翻訳します。以下のルールを順守します」)
  • コンテキスト: できるだけ多くの背景情報(例:「私は普段、英語でメールのやり取りや会議での発言など、ビジネスシーンでの英語のやり取りをよく行っています」)
  • 形式: 具体的な出力してほしい形式(例:「生成する返信文の冒頭にどのパターンか明記してください」)

これらの項目を過不足なく伝えることで、より精度の高いアウトプットが期待できます。


 

関連カスタム Gem 作成のヒント | Geminiアプリヘルプ
 

2. Gemを作成する

Geminiの画面から「Gemを作成」ボタンをクリックし、ステップ1で作成したカスタム指示文を貼り付けます。必要に応じて、タイトルや追加情報を設定して保存します。

■左メニューのGemを表示をクリック

 

■Gemを作成ボタンをクリック

 

■Gemのタイトルと先ほど作成したカスタム指示文を貼り付けて保存

※Gemに参照させたい追加情報がある場合、「知識」という項目でファイルをアップロードすることができます。社内ルールや社内文書などを参照させ、それに沿った応答をさせたい場合に活用できる便利な機能です。
 

3. 動作テストを行う

実際に作成したGemにタスクを投げかけ、意図した通りに動作するかをテストします。

■Gem保存後にチャットを開始をクリック

 

■テスト用のデータをインプット

 

回答に問題ないかを確認する

 

4. 必要に応じて微調整する

テストの結果を踏まえ、さらに精度を高めるためにカスタム指示文を修正・追記します。

■作成したGemの編集をクリック

 

■Gemのカスタム指示文を調整する

 

実践!Gemの活用事例5選

具体的な活用事例を通して、Gemの便利さを実感してみましょう。

活用事例1:営業メールを"やんわり"断るGem

※解説シーンは「https://www.youtube.com/watch?v=MXGKsOpZjCQ&t=320s

目的: 営業メールに対し、相手に不快感を与えず、丁寧かつやんわりと断る返信文を自動で作成します。

作成例:

  • Geminiに作成させたカスタム指示文をベースに、タスクを「ストレートな返信でも丁寧な返信文を生成する」とシンプルに修正し、Gemを作成します。
  • このGemに営業メールを投げかけると、「ご提案いただいた件ですが、現在ウェブサイトのリニューアルについて社内を検討進めている最中ではございますが、既存の弊社会社とのプロジェクトが進行しているため、貴社からのご提案は見送らせていただきたく存じます」のように、相手に納得感を与えつつ、丁寧にお断りする内容の返信文が生成されます。

 

Gemへの指示のポイント: 「現時点では…」「今回は見送らせていただきます」といった表現を使い、今後の可能性を閉ざさないようにします。また、感謝の言葉を含めることで、相手に悪い印象を与えません。「不必要に大変申し訳ございません的な謝罪の言葉は含めないでください」のように、不要な文言を削除するなどの微調整も可能です。
 

活用事例2:メッセージ返信を自動化するGem

※解説シーンは「https://www.youtube.com/watch?v=MXGKsOpZjCQ&t=716s

目的: 日常的なメッセージには自然に返信し、副業・投資・出会い目的の勧誘メッセージは穏やかに断る返信文を作成します。

作成例:

  • カスタム指示文で、一般メッセージへの対応と勧誘メッセージへの対応(「興味がない、関心が持てない、今回は見送らせていただきます」といった表現で穏やかに断る)の2つのタスクを設定します。
  • テストでは、通常の挨拶メッセージに対しては「フォローありがとうございます。山田さんの活躍すごいですね。こちらこそ、こちらからよろしくお願いいたします」と自然な返信を生成します。
  • 一方、勧誘メッセージに対しては「ご提案いただきありがとうございます。せっかくですが、今回は見送らせていただきます」と、簡潔かつ丁寧に断る返信を生成してくれます。

 

活用事例3:プログラミングコード解説Gem

※解説シーンは「https://www.youtube.com/watch?v=MXGKsOpZjCQ&t=917s

目的: 貼り付けたプログラミングコードを、専門用語を使わずに初心者向けに1行ずつ丁寧に解説します。

作成例:

  • ペルソナを「プログラミング初心者向けの優しい家庭教師」とし、タスクとして「コードの全体像説明」「1行ずつの詳細解説」「解説の最後に初心者向け解説記事やYouTube動画のリンクを2~3個提示」を設定します。
  • テストでは、HTMLとCSSで書かれたシンプルなウェブページのコードを投げると、各行がどのような役割を果たすかを丁寧に解説してくれます。

 

現状では参考情報のリンクが架空のものとなる場合が含まれていました。そのためリンクの正確性については別途確認が必要です。

 

活用事例4:日英・英日翻訳Gem

※解説シーンは「https://www.youtube.com/watch?v=MXGKsOpZjCQ&t=1110s

目的: 入力された文章が日本語か英語かを自動で判別し、ビジネスシーンに最適な翻訳を行います。

作成例:

  • タスクとして「翻訳の特定依頼」「ビジネス文を考慮(ビジネスメール、プレゼン、会議での発言など)」「普通のトーンを再現」「補足情報の追加」などを設定します。
  • 英文を投げると、翻訳文とともに「翻訳のポイント」として、英語ビジネスメールにおける定型表現の解説などを加えてくれます。
  • 日本語の返信文を投げると、ビジネスシーンに適した英文に翻訳してくれます。

 

毎回「この日本語を英語に翻訳して、丁寧すぎずカジュアルすぎずビジネスシーンを想定して」といった指示を繰り返す必要がなく、文章を投げるだけで効率的に翻訳できます。

 

活用事例5:ブログ文章の誤字チェック・改善提案Gem

※解説シーンは「https://www.youtube.com/watch?v=MXGKsOpZjCQ&t=1346s

目的: 貼り付けたブログ記事の誤字脱字をチェックし、読みにくい文章があれば改善案をセットで提案します。

作成例:

  • ペルソナを「経験豊富な編集者」とし、タスクとして「誤字脱字のチェック」「読みにくい文章の指摘と改善提案」を設定します。
  • 改善提案の形式は、「元の文章」「問題点」「改善案」の3つの要素で構成するように指示します。
  • さらに、DIFF形式(削った箇所をマイナス、追加した箇所をプラスで表示する形式)で提案させることも可能で、視覚的に変更点を確認しやすくなります。
  • テストでは、記事内の重複表現や接続詞の連続など、「読みにくい」と判断された箇所について具体的な改善案を提示してくれます。

冗長な表現や重複表現を整理し、より洗練された文章に添削してくれます。特に問題がなければ無理に指摘しないように設定することも可能です。

 

Gem利用上の重要な注意点

Gemは非常に便利な機能ですが、以下の点に注意して利用しましょう。

動作に関する注意点

  • 完全な回答は保証されない: 同じ指示を出しても、毎回完全に同じ応答が返ってくるとは限りません。生成されるコンテンツや文体が微妙に変わる場合があります。
  • 一部機能の動作不良: Googleカレンダーとの連携など、まだうまく動作しない機能もあります。

 

プライバシーとデータの取り扱い

  • 無料版ユーザーのデータ利用: Google Workspaceなどを利用していない無料ユーザーの場合、入力したデータはGoogleのプロダクト改善や機械学習の改善のために利用されることがあります。
  • 機密情報・個人情報の扱いに注意: 無料版のGeminiアプリを使用する場合、チャット内容は人間によるレビューの対象となる可能性があるため、機密情報や個人情報の入力は避けるように注意が必要です。
  • 有料版では安心: Google Workspaceの有料エディション(ビジネススターター、ビジネススタンダードなど)を契約しているユーザーは、データがモデル改善のために使用されることはありません。

その他の Google サービスとして使用
対象となる Google Workspace エディションをお持ちでないユーザーが Gemini アプリを使用する場合、Google 利用規約と Gemini アプリのプライバシーに関するお知らせが適用されます。チャットは人間のレビュアーによって確認され、Google のプロダクトやサービス、機械学習技術の改善のために使用される場合があります。Gemini アプリを使用する際に機密情報やプライベートな情報を入力しないようユーザーに注意喚起してください。
gemini.google.com へのアクセスを有効または無効にする - Business / Enterprise - Google Workspace 管理者 ヘルプより引用

 

まとめ

Gemは、Geminiの能力を最大限に引き出し、あなたの業務や学習を効率化してくれる強力なツールです。外国語翻訳、メール返信、議事録作成、プログラミング学習など、反復して行うタスクにGemを活用することで、圧倒的な効率アップが期待できます。

今回ご紹介した活用事例を参考に、ぜひあなた自身のニーズに合わせた「あなた専用のAIアシスタント」を作成してみてください。

一度設定してしまえば、日々のタスクが驚くほどスムーズになるはずですので、ぜひ一度Gemを試してみてくださいね!


 

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