「問い合わせ用」「営業用」「担当者用」など、用途によってメールアドレスを使い分けたいけれど、そのたびにライセンス費用がかさむのは避けたい…。
特に個人事業主や一人で会社を運営されている方にとって、これは共通の悩みではないでしょうか。
Google Workspaceには、1ライセンスの契約のまま、追加料金なしで複数のメールアドレスを運用できる「予備のメールアドレス(エイリアス)」という便利な機能があります。
今回は、この「予備のメールアドレス」機能を使って、賢くコストを抑えながら複数のメールアドレスを使い分ける設定方法を、手順に沿って分かりやすくご紹介します。
「予備のメールアドレス」とは?
「予備のメールアドレス」とは、メインとなる1つのGoogle Workspaceアカウントに、別名として複数のメールアドレスを追加できる機能です。一般的には「メールエイリアス」とも呼ばれます。
例えば、メインのメールアドレスが info@example.com だとしたら、support@example.com や tanaka@example.com といったアドレスを追加で作成できます。
- 1ライセンス分の料金で、最大30個までメールアドレスを追加できます。
- 複数のアドレス宛のメールを1つの受信トレイで管理できます。
この機能はあくまで1つのアカウントの「別名」であるため、以下の点に注意が必要です。
- ログインはメインアカウントのみ: Googleへのログインや管理は、大元となるメインアカウントで行います。
- Googleドライブやカレンダーなども共通: メール以外のGoogleドライブやカレンダーといったアプリも、すべてメインアカウントに紐づきます。
- 受信トレイは共通: 追加したアドレス宛のメールも、すべてメインアカウントの受信トレイに届きます。(※後ほど解説する「フィルター機能」で簡単に整理できます)
設定は簡単3ステップ
設定は「Google管理コンソール」と「Gmail」の2箇所で行います。
ステップ1:管理コンソールで予備のメールアドレスを追加する
まずは、Google Workspaceの管理画面で、使いたいメールアドレスを追加します。
Google Workspaceの管理コンソールにログインします。
左側のメニューから [ディレクトリ] > [ユーザー] をクリックします。
設定したいユーザー(メインアカウント)の名前をクリックします。
ユーザー情報の画面で、「予備のメールアドレス」という項目を探し、クリックします。
追加したいメールアドレス(例: support@example.com)を入力し、[保存] をクリックします。これで最大30個まで追加が可能です。
これで、追加したメールアドレスでメールを受信できるようになりました。
ステップ2:Gmailで「送信元」として設定する
次に、追加したアドレスをメールの「送信元(差出人)」として使えるように、Gmail側で設定します。
メインアカウントで Gmail で右上の 歯車アイコン(設定) をクリックし、[すべての設定を表示] を選択します。
[アカウント] タブをクリックします。
「名前:」のセクションにある 「他のメールアドレスを追加」 をクリックします。
ポップアップウィンドウが開くので、「名前」(差出人名)と、ステップ1で追加した「メールアドレス」を入力します。
「エイリアスとして扱います。」にチェックが入っていることを確認し、[次のステップへ] をクリックします。
これで、メールを作成する際に、差出人として追加したアドレスを選べるようになります。
ステップ3(推奨):フィルター機能でメールを自動で振り分ける
このままだと、メインのアドレス宛も、予備のアドレス宛も、すべてのメールが同じ受信トレイに混在してしまいます。
そこで、どのアドレスに届いたメールか一目でわかるように、Gmailの「フィルター」と「ラベル」機能を使って自動で振り分ける設定を行いましょう。
Gmailの検索ボックスに、振り分けたい予備のメールアドレスを to:support@example.com のように入力します。
検索ボックス右側の フィルター作成アイコン をクリックします。
[フィルタを作成] をクリックします。
「ラベルを付ける」 にチェックを入れ、「新しいラベル」 を選択します。
「"support" 宛」」など、分かりやすいラベル名を入力して [作成] をクリックします。
最後に [フィルタを作成] をクリックして完了です。
この設定をしておくと、support@example.com 宛に届いたメールには自動で「"support" 宛」のラベルが付くようになり、メールの管理が格段に楽になります。
まとめ
今回は、Google Workspaceで1ライセンスのまま複数のメールアドレスを運用する方法をご紹介しました。
追加コストなしで、ビジネスの用途に応じてメールアドレスを使い分けられる「予備のメールアドレス」機能は、特に個人事業主や一人法人の方にとって非常に強力な味方です。
設定も簡単で、一度設定してしまえば日々のメール業務がぐっと効率的になります。
今回は、以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。
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