2022年2月5日 新築・リフォーム
今回のインタビュー相手
倉松さんは元々新築・リフォーム業界で約20年近く勤めされており、その後独立。これまでの経験から、施工事例を通じて工務店さんのWEB集客のサポートをされています。
もくじ
現在しているお仕事・事業について
— 現在の仕事内容を教えてください。
(Case labo. 倉松さん)施工事例研究所Case labo.(ケースラボ)という屋号で、工務店さんのホームページに対して、集客アップのサポートをしています。具体的には、ホームページの施工事例を充実させながら、申し込みアップのための動線を整えるなど、一般のお客様と工務店さんをつなげるお手伝いをしています。
— かなり業界に特化したお仕事なのですね。
(Case labo. 倉松さん)そうですね。小さい工務店さんだと、専任のWeb担当者もいないので、手が空いたスタッフが撮影した施工写真をホームページに上げるだけになっていることが多いんです。
すると、写真がゆがんでいたり、暗かったりしています。また、かかった日数や費用、お客様の感想なども載っていません。施工事例は自分たちの商品そのものなのに、もったいない見せ方をしているところも多いです。
— サイトを拝見しましたが、一社一社の工務店さんとかなり深く関わっているんですね。
(Case labo. 倉松さん)はい。私のコンセプトは、「スタッフを新しく雇うよりも安いコストで、ピンポイントのお手伝いをする」ということです。
ひとつの工務店さんに関わったら、施工事例以外にも多岐にわたっていろんなことを行います。工務店さんには「外部スタッフですが、社内の担当者の気持ちで動きますので何でも言ってください」とお願いしています。
たとえば、工務店さんのブログ更新もお手伝いしますし、SNS(インスタグラム)の更新、Googleビジネスプロフィールのサポート、チラシ作りなど全般のお手伝いをすることもあります。
これまでの経歴とCase labo.開業の経緯について
— 元々独立する前はどんなお仕事をされていたんでしょうか??
(Case labo. 倉松さん)独立する前は、約20年ずっと新築・リフォーム業界で何社か転職しながら働いてきました。
主に、ホームページの管理や、現場やお施主様宅の取材・撮影、販促物のデザイン・制作、イベントの企画・運営など行いました。働きながらデザインソフトの使い方を学んだり、広報の勉強会に参加したりと、いろんな勉強をさせていただきました。
— ずっと新築・リフォーム業界で働いてきた中で、なぜ独立されたのですか?
(Case labo. 倉松さん)ここ数年コロナウイルスの関係もあって、自分の働き方を考えるようになったのがきっかけです。
親の介護など家族に必要とされたときに動ける余裕のある働き方をしたいと思い、Web関係の仕事を在宅でもできるようになりたいと考えました。
そんなとき、知人の建築士のサイト制作をする機会があったので、ここのWebスクールに通い始め、独立への気持ちが固まり社長に伝えました。
驚かれましたが「あなたしかいないから」と言われて、独立してからも前職の工務店さんとは外部スタッフとしてWeb周りのサポートなどお付き合いをさせていただいています。
適度に外に出られる今の働き方はとても合っています。
— いまの施工事例のサポートを中心に活動しようと思ったきっかけはなんでしょうか??
(Case labo. 倉松さん)元々、以前勤めていたリフォーム会社で「コンテストで入賞したい」と言われて、その会社で施工事例を手がけてコンテストに入賞したことがきっかけです。そこで、施工事例の大切さを実感したからです。
— コンテストとはどのようなものなんでしょうか?
(Case labo. 倉松さん)コンテストとは住宅設備メーカーなどが、自社製品を使用した施工事例を集めて優秀な作品を選ぶものです。受賞すると対外的に会社の評価が上がり、お客様の安心材料にもなるので、販促効果が高いんです。
— コンテストではどのような工夫をされて入賞されたんでしょうか?
(Case labo. 倉松さん)入賞するには施工事例をしっかり作り込まないといけません。
しかし、在籍していたリフォーム会社のホームページには、施工事例が何もない状態でした。そこでまずは「取材に出よう」ということから始めて、施工事例を1からしっかりと作り込んでいきました。
そのコンテストでは、全国の何千点という応募の中で最優秀賞の次の賞をいただき、海外の授賞式にも出ました。
審査される先生方は、お客様の要望をどう叶えたか、設計エッセンスがどう生かされているかというところを見ます。そこをきちんと伝えたことが、審査員から評価をいただけた理由だと考えています。
以降、何度も賞をとったので「コンテスト請負人」と呼ばれていました(笑)。
— すごいですね!そういった経験から施工事例に特化したお仕事をするようになったのですね。
(Case labo. 倉松さん)はい。施工事例が社内の皆にも浸透し、「こんな現場があるから来て」と営業さんから声をかけてもらえるようになりました。
他にも、施工事例が業界で評判になり、集客実績のある例としてコンサルタント会社のホームページで紹介されたこともあるんです。
工務店さんの中には、ホームページに施工事例を載せていないところがあり、どうすればいいのか困っていらっしゃるところが多いと感じました。だったら、私がお手伝いできるようになりたいと考えました。
仕事で苦労していることややりがいについて
ー 独立されてから今の仕事でうれしかったことは何ですか?
(Case labo. 倉松さん)やはりお客様から喜びの声をいただいた時ですね。
前職の工務店さんとは今も外部スタッフとしてお付き合いがあるんですが、店舗の新装開店のリフォームやリビング全体の改修など、規模の大きい施工事例を中心に増やしました。
すると先日、「大型案件がめちゃくちゃ増えました」と喜ばれ、とてもうれしかったです。
ホームページをリニューアルして見やすくなったことも良かったと思います。
以前のホームページは「自分たちはこういうことができる」ということを伝えるものだったので、「ユーザーさんが知りたい情報を載せましょう」とアドバイスしました。
ー その工務店さんのホームページ制作もされたのですか?
(Case labo. 倉松さん)いいえ、私自身は、お客様のホームページを1から直接作ることは現在していません。
その代わりに、ホームページ制作やリニューアルを依頼されたら、ホームページ制作会社さんと工務店さんの間に立って、会社のWeb担当者のような役割で活動します。
予算に合う制作会社をネットで調べたり、私が仕事をしたことのある会社に声をかけたりします。制作会社の選定から打ち合わせしながら進めていきます。
ー 両方の専門知識があるのは強みですね。
そうですね。制作会社とやりとりすることに腰が引けている工務店さんは結構いらっしゃるんです。これまでずっと建築業界でWeb担当者としても働いていたので、建築業界とホームページ制作のことの双方がわかるのでとても喜ばれます。
前の職場の工務店では現在も施工事例の取材を任されているので、お客様に安心していただくために、ホームページの「スタッフ一覧」に載せてもらっています。
ー 逆に、現在仕事で苦労していることや工夫されていることを教えてください。
(Case labo. 倉松さん)ホームページの施工事例を掲載する際に、実際に私が撮影したりもするんですが、きれいな写真に仕上げるのが難しい現場のあるのでそこに苦労しています。
「素敵な写真だな」と目を留めてもらって、初めて文章が読まれるので、写真は大事です。
例えば、写真撮影のとき、お客様がすでに生活されていて、大きなタンスやマッサージチェアなど動かせないものが鎮座していると、アングルに苦労します。
また、自然光で撮るのが一番ですが、夕方や夜しかアポがとれない場合もあり、室内の灯りでは撮影が難しくて、このときも苦労していますね。
私が取材できるのは、工務店さんがお客様と信頼関係を築いてきたからこそですので、私がお客様の気持ちを損ねてはいけません。
お客様にとっても取材を楽しい時間にして、素敵な写真を撮るように心がけています。
ー 今のお仕事では、どんなところにやりがいを感じますか?
(Case labo. 倉松さん)施工事例としてホームページに載せることを快諾してくださるお客様はいい方ばかりです。取材でお話を聞くと、こちらまで楽しくなります。
一人で取材に行くことが多いのですが、「邪魔な物があったら動かしますよ」と声をかけてくださいます。会ったばかりの方とそういうお付き合いができるのはありがたいですし、いい出会いは仕事のやりがいになっています。
お客様の事例を見られた、新しいお客様が工務店さんに依頼され、そのお客様のところに取材に行く……。そんないい循環ができるのが理想です。
ー 今後の目標や目指していることはありますか?
(Case labo. 倉松さん)今後も工務店さんの施工事例をお手伝いして、コンテストに入賞して、箔がつく工務店さんになってもらえるよう目指しています。
また、工務店さんに信頼していただき、「あなたしかいない」と言ってもらえるような、かけがえのないパートナーになりたいですね。
今は関西圏の工務店さんだけですが、オンラインを使って、他の地域でも仕事したいと思っています。
地方の人手不足は深刻で、困っていらっしゃるところが多いのではないでしょうか。一人旅が好きなので、コロナが収束したら一人旅のついでに「こんにちは」と営業に行ってみるのも楽しそうですね。
ホームページ制作を勉強したことについて
ー Webを勉強しようと思われたきっかけを教えてください。
(Case labo. 倉松さん)きっかけは、元同僚の建築士の友人に「ホームページを作ってほしい」と頼まれたからです。
彼女は、私が前職のホームページ担当になって集客効果が上がったことを実感してくれていたので、「ぜひ私のホームページも作ってほしい」とお願いされました。
しかし、私はホームページを管理・更新はしていましたが、ホームページを一から作ったことはありませんでした。
「作ったことがないから無理。よそに頼んだ方がいいよ」と断っていたのですが、「どうしても」と彼女が食い下がるので(笑)、勉強をしてホームページを作ることにしました。
それと、以前求人を見たときに「WordPress」と書かれていたのが多かったのを思い出して、「WordPressを学ぶと将来役に立つかも」とも思いました。
ー WebスクールでWEBST8を選ばれた理由は何ですか?
(Case labo. 倉松さん)よそのスクールは、イラストレーターやフォトショップから始めて……とカリキュラムが決まっていました。
私の場合、デザインソフトは触れるので必要ないなと思っていたところ、こちらのスクールでは学びたいことを自分のペースで勉強させてもらえるとホームページで知って、私にぴったりだと思い、ここに決めました。
ー 実際にWEBST8で学ばれた感想はどうでしたか?
(Case labo. 倉松さん)スクールでは、友人の建築士のホームページと自社ホームページ、2つ同時に作りました。
何度も同じ質問をすることがあったのですが、そのたびに丁寧に教えていただき、とてもありがたいと思いました。自分のホームページと関係ないような、Webに関することも質問しましたが、その都度、検索して信頼性のあるサイトを探し、答えを見つけて教えてくださいました。
お客様から相談を受けたとき、専門外であっても何らかの答えを導き出す姿勢を学ばせてもらいました。
学んでいるうちに、「ホームページを一から制作する仕事を今から始めても制作会社には到底敵わないな」と感じ、ホームページ制作を自分一人で請け負うことは今はしていません。
それでも、このスクールで学んだことは仕事にめちゃくちゃ役立っています。
ここに来る前は、制作会社さんに依頼する時に、実際にどんな作業をしているのかブラックボックスでわからなかったんですが、自分でホームページ制作をしたことで制作会社さんともよりスムーズに話し合えるようになりました。
必要・不必要なものの取捨選択や価格交渉などもできましたし、クライアントさんからも喜ばれています。
ー 習ったことを今後、どのように活用していきたいですか?
(Case labo. 倉松さん)今の仕事が順調に進んで落ち着いたら、私の仕事のノウハウ、素敵な施工事例の作り方などを自社ホームページで紹介したいと思っています。松本先生がされているように、誰かに役に立つホームページにしていけたらと思います。
そのときになったら、もう一度勉強したいと再び学びに来るかも。仕事のやり方が変わったときも再度勉強して、自分のホームページを進化させたいと思います。
お話ありがとうございました!これからも引き続きよろしくお願いいたします!
\ Webスクール運営より /
インタビューにご協力いただきましてありがとうございました!
倉松さんは、元々会社のWeb担当者として、既存Webサイトの更新はされていましたが、1からホームページを作ったことはない状態でした。教室では知人と自社ホームページの2つを教室で作成することができました
現在は、これまでの建築業界にいた経験・強みを生かし、業界に特化した内容で活動されています。
今後も自社サイトの強化や工務店さんの集客サポートをしていかれるとのことで引き続き頑張ってください!
”支持される工務店”への道を切り拓く施工事例のCase labo.
施工事例研究所”Case labo.”は、地元密着型工務店様とお客様を繋げるカタチを生み出しながら、集客動線を整えていくお手伝いをいたします。
今回のインタビューアー
河本樹美(コピーライター)
大阪のコピーライター事務所
オフィスカワモト
今回の企画・撮影
松本 慶(スクール代表)
大阪のWebスクール・HP作成教室 WEBST8