2024年8月21日 デザイナー
今回のインタビュー相手
今回はminorite design (ミノリテデザイン)の北田皆実(きただみなみ)さんにインタビューしました。
北田さんは、リフォーム・住宅業界に在籍していた経験を活かして、現在はフリーランスとして店舗や住宅の空間デザインをはじめ、ショップカードやリーフレットなどグラフィックデザインの制作を行っておられます。
そんな北田さんに今のお仕事を始められたきっかけや苦労したこと・やりがいなどをお聞きしました。
もくじ
本記事に記載の内容は2024年8月執筆時点のものです。
現在されている主なお仕事についてお聞きしました
ー ライターの河本です。本日はよろしくお願いいたします。
(北田さん)よろしくお願いいたします。
ー まずは現在どのような仕事をされているのかを教えてください。
(北田さん)現在は、主に店舗や住宅の空間デザインを手掛けています。その傍でショップカードやリーフレットなどのグラフィックデザイン、什器・雑貨などの木工制作をしています。
ー 空間デザインはどうやってスキルを身につけられたのですか?
(北田さん)リフォーム・リノベーション会社で働いてきた経験があります。
短大で建築とインテリアを学び、地元のリフォーム会社に就職。2級建築士の資格を取得して、大阪市内のリノベーション会社に転職しました。
住宅リフォームの営業から設計、現場管理まで経験しています。他には自邸を設計した経験も大きいです。また、昔から住宅やインテリアが好きで関連するテレビや雑誌をよくみていました。
ー もともとリフォーム・住宅業界でお仕事をされていたのですね。
(北田さん)はい。短大を卒業後半年ほどはアートイベントの運営に関わった時期もありましたが、それ以降は10年以上住宅業界で働いてきました。
営業ノルマの数字に追われたり、お客様と上司の板挟みになったり、つらかったことはたくさんありましたが、お客様や一緒に働く仲間・職人さんは良い方々ばかりでやりがいも大きかったです。
がむしゃらに頑張った20代の経験が今となっては貴重な経験で人生の財産です。
ー ご自宅の設計もご自身でされたとお聞きしました。
(北田さん)はい。数年前に夫が眺望の良い静かな土地を見つけてくれて、私が設計をしました。
リフォームの仕事をしてきたので、マイホームもいつかリフォームで叶えたいと夢みていましたが、土地がすでに更地だったので新築になりました。
今までの経験やスキルを活かして間取りや内装、細かな納まりまで自分で設計しました。今の空間デザインの仕事でもその経験が活きています。
今のお仕事で独立・起業された経緯
ー 元々会社員として働いていた中で、どのような経緯でフリーランスになられたのですか?
(北田さん)リフォーム・リノベーション会社にいた当時は、大変なことも多々ありましたが、お客様のご要望をもとに提案や設計をしたり、職人さんと一緒にイメージをカタチにしていったりとやりがいは大きかったです。
しかし業務は多忙を極め、いつの間にかワークライフバランスが崩壊していました。
それで結婚を機に福利厚生がしっかりしている会社に転職し、木造住宅構造設計の部署に配属されたんですが、実際に家に住むお客様と関わることは一切ないパソコンに向かってのデスクワークが主な業務内容でした。
家庭との両立はできる職場でしたが私にとってのやりがいは少なく、パソコンに向かって仕事をする毎日がつらくなりました。
さらにコロナの波が押し寄せて、「自分にしかできないことで誰かの役に立つ仕事がしたい。喜びの声を直接聞きたい。」と思うようになりました。
そこで整理収納アドバイザーの資格を取って副業で家の片づけをする仕事を始めました。「あなたに頼んでよかった!」という声をいただいて、やりがい・感動を思い出しました。
さらに、お客様と接する度にどんどんとワクワク楽しい気持ちが膨らんで2022年に思い切って退職し、フリーランスになりました。
ー どうして整理収納アドバイザーの資格を取得しようと考えたのでしょうか?
(北田さん)組織に属さずに、個人で自由に生きていきたい。そのために「二級建築士の資格にプラスして武器になるものを増やしたい」と思うようになりました。
「自分にできること・好きなことってなんだろう」と考えたら、子どもの頃から整理収納や片付けは得意で無心になれるくらい好きだったので、整理収納アドバイザー1級の資格を取得しました。
ー フリーランスになった後、順調でしたか?
(北田さん)病気にかかったこともあり最初の半年ほどは仕事がほとんどなく、全然順調ではなかったです。
今まで共働きだったからか変なプライドがあって、夫に頼らずに自分の生活費は自分で稼がなきゃという焦り・不安が大きかったです。
一方で自然の多い場所でゆったり働きたいという想いもあり、それが引き寄せたのかご縁に繋がって「道の駅ちはやあかさか(※)」へパートで働き始めました。
レジに立ちながら時間があったら商品のPOPを描いたり、お店のインスタグラムを投稿したり、整理収納をしたり。
やりたいことをやってただけですが想像以上に「役に立てること」「喜んでもらえること」が多くて、それが自信や実績に繋がり有り難かったです。ある時は店舗の中の改装を提案してDIYが得意なメンバーと一緒に改装しました。そんなことをしているうちに、個人事業の仕事も増えていき、心も収入も少しずつですが安定していきました。
(参考)ちはやあかさか (@chiaka_michi) さま Instagram
ー フリーランスになって最初はどのようなお仕事を依頼されたのですか?
(北田さん)フリーランスとして依頼された最初の空間デザインの 仕事は「とぶのパン」さんの空間デザインです。
マルシェの出店者同士として出会い、私のブースのディスプレイをオーナー様が気に入ってくれ、さらに整理収納の仕事をしていると話したら「私のお店も片付けしてほしい」「おしゃれにしてほしい」とご依頼いただいたことが始まりになります。
「全部任せるから好き勝手いいように変えてね」と言ってもらって、本当に好き勝手に楽しくやらせてもらいました。
改装後は「どれもこれも私の好みをわかってくれて本当に嬉しい!ありがとう!」と、とても喜んで頂きました。やりがいや達成感が溢れてこの道を選んでよかったなぁと強く感じました。
お店の常連様からもたくさんお褒めの言葉を頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。
(参考)とぶのパン (@tobupane_with_an_eith_an_e) さまInstagram
独立されて苦労したことや嬉しかったこと
ー 独立されてからのお仕事でうれしいことはどんなことでしょうか?
(北田さん)たくさんありますが特に、お客様が私のことを信頼して次のお客様を紹介してくださること。
「皆実さんにお願いしたい」と言っていただき、すべての仕事を終えたときには「頼んでよかった」とお言葉をいただけたことです。
いろいろな方から「こういう仕事ってお願いできる?」とお声をいただくことがありますが、声を掛けてもらえることが嬉しくて、やったことがない仕事でも「そういうのはやってません」と断るのではなく自分の軸に当てはまれば「できるかもしれない」「どうやったらできるかな」と思って柔軟に挑戦しています。
そうしていくうちに仕事の幅が広がり、お客様に育ててもらっていると日々感じています。
会社員時代は決められた業務の枠の中だけしか動けませんでしたが、今はお客様のためにやった方がいいと思えることは自分の意志で即決してどんどん実施できることがフリーランスになって特に良かったなと思うことの一つです。
ー 逆に現状でなにか仕事の課題などはありますか?
(北田さん)まだ大工・水道・電気など専門業者さんとのつながりが薄いことです。
そのネットワークができれば、施工はある程度業者さんにお任せして自分自身は同時進行で仕事を持て、お客様との打ち合わせや設計・提案・現場管理の業務に専念できます。
自ら主体で施工するのももちろん楽しいですが、一つ工事が始まると短納期のご依頼を受けづらくなることが悩ましいです。施工面の課題は今後解決したいです。
ー お仕事をする上で意識していることを教えてください。
(北田さん)ご依頼いただいたことをただ言われた通りにするのではなく、お客様の想いを傾聴し、根っこの本質が求めているものに気付いて、お客様に寄り添いながら取り組んでいくことを大切にしています。
あとは、自分の心が穏やかで幸せであること。
クリエイティブな仕事なので心の状態は大きく影響します。人間なので常には難しいですが、穏やかな気持ちでいる状態をなるべく保って、いいパフォーマンスができるようにしています。
教室に通ってホームページ作成した理由や感想
ー 話は変わりますが今回WEBST8でホームページの作り方を学ぼうと思った経緯を教えてください。
(北田さん)ホームページを自分で編集したり更新したいと考えたからです。
YouTubeを見ながらWordPressで作ろうとしたこともあるんですが全然できなくて。
丸投げして制作を依頼するより、教室に通って勉強しながら自分でつくりたいと思っていたところ、ピッタリだったのがWEBST8さんでした。
ー Webスクールに通った理由は?
(北田さん)ここで学ばれていた谷垣さん(※注)のシェアスペースの1周年記念パーティで、松本先生とお会いしたのがWebスクールに通い始めた直接のきっかけです。
谷垣さんからも「いいスクールだよ」とすすめられ、通うことに決めました。
(※注)【Eight Seasons】谷垣雅之さん「大阪狭山市にクリエイティブシェアスペースEight Seasonsを設立しました」
ー 実際にWEBスクールに通ってみてどうでしたか?
(北田さん)半年ほど通って仕事のホームページを立ち上げることができました。松本先生の教え方がすごく丁寧でこのスクールを選んで良かったと思います。
学んでいたときは、グラフィックデザインのご依頼をいただくことが多かったので、それがメインになるようにホームページを作りました。
でもその後、今までやってきた経験や知識を糧に空間デザインをメインに仕事をしていきたいと考えて、スクールで学んだことを思い出しながら内容を変更しました。自分で編集できるようになれて良かったと思います。
ー 今後、学んだことをどのように活用しますか?
(北田さん)自分のサイトを充実させることももちろんですし、お客様から「ホームページを作ってほしい」と要望されたら相談に乗れるようになりたいと思います。
どこまで対応できるのかまだわかりませんが、もしご依頼頂いて作ることになったらこのスクールにサポートしてもらいながら、やってみようと考えていますので、そのときはよろしくお願いします!
ー お話ありがとうございました!これからも引き続きよろしくお願いいたします!
\ Webスクール運営より /
インタビューにご協力いただきましてありがとうございました!
北田さんは、もともとYouTubeなどで独学でWordPressでホームページ自作にトライしたことがある状態でしたが、思うようにいかず苦戦している状態でした。
当教室では、既存のWordPressのテーマを変更してリニューアル。どんなサイトを作りたいのか、どんな見せ方をしたいのかをヒアリングしながら、ホームページを改めて作成していきました。
これからもコンテンツ拡充や更新を引き続き頑張ってください!!
minorite design|店舗デザイン、グラフィックデザイン
あなた自身がご機嫌に日々を過ごすこと、そしてそこから水滴を落としたようにまわりの方々や地域へ良いエネルギーがひろがっていくことを目指して、minorite designでは、空間デザインや整理収納、グラフィックデザインのお手伝いをしています。
今回のインタビューアー
河本樹美(コピーライター)
大阪のコピーライター事務所
オフィスカワモト
今回の企画・撮影
松本 慶(スクール代表)
大阪のWebスクール・HP作成教室 WEBST8