WordPressのバージョンをあげたら、変なエラーコードが表示されるようになってしまったり、今まで動いていた機能が動かなくなってしまい、困っている人もいるのではないでしょうか。
セキュリティ面を考えると、WordPressは通知が来たら最新バージョンにバージョンアップすることが推奨されています。
しかし、何らかの不具合が発生して、バージョンアップしたけどとりあえず前のバージョンに戻したいと思うこともあるでしょう。
ここではFTPを利用して、WordPressのバージョンを自分の好きなバージョンに下げる・ダウングレードする方法をご紹介します。
(関連記事)プラグインでダウングレードする方法
FTPを使わない方法でWP Downgradeというプラグインを利用してWordPressのバージョンをダウングレードすることもできます。
詳しくは、「【WP Downgradeの使い方】WordPressバージョンのダウングレード方法」をご覧ください
もくじ
FTPは誤った操作でファイルを消したり上書きしたりすると、サイトが正常に表示されなくなることがあります。
特にWordPressのアップグレード・ダウングレードのためのファイル差し替えは不具合が起こる可能性もあります。
本手順は特定の環境下での作業手順を説明したものでありご利用の環境ではその他の作業が必要な場合もありますため、本番環境では特に気をつけていただき、バックアップを取った上自己責任で実施をお願いいたします。
古いWordPressのバージョンを公式サイトからダウンロードする
今回は、FTPを利用してWordPressの古いバージョンのファイルに差し替えてダウングレードする方法をご紹介します。
まずは、WordPress.org公式サイトのリリースページ「https://ja.wordpress.org/download/releases/」にアクセスして下さい。
バージョンアップする前に利用していたWordPressのバージョンを探して、zipを選択してダウンロードします。
(※)もともと動作していたWordPressバージョンよりも古いバージョンを選択するとサイトがエラー表示される場合があるので注意してください。
自分が戻したいバージョンを過去にさかのぼって探すことができます。ダウンロードしたら、解凍しておきましょう。
解凍後、WordPressフォルダができるので開きます。
wordpressのフォルダの中に、たくさんのファイルがあります。ダウングレード時に不要なwp-contentを削除します。※もしwp-config.phpや.htaccessがあったら、こちらも削除しておきましょう。
ダウンロードしたWordPressバージョンをアップロードする
サーバーのWordPressインストールフォルダにアップロードします。※違うドメインや間違った箇所にアップロードするとサイトが壊れることがあるので気をつけてください。
(※)FTPソフトを使ったことがない方については「無料FTPツール FileZilla の使い方 Mac・Windows対応」をご覧ください。
上書きして良いかメッセージがきたら、上書きを選択してOKボタンを押下します。
(※)なお、アップロードが完了しておらず途中の場合にアクセスすると下記のようなエラーが起きる場合があります。全てのファイルがアップロードされるまで待ちましょう。
アップロード後にダウングレードできていることの確認
アップロードが完了したら、WordPressの管理画面にアクセスします。データベースの更新と表示されていたら、そのままクリックしてデータを更新しましょう。
管理画面中に下記のようにデータベース更新のメッセージが表示される場合もあります。
ダウングレードできたかどうかを確認していきましょう。ダッシュボード>ホームをクリックします。
WordPressのダッシュボードから自分が選んだバージョンに戻せたかどうかを確認できます。
以上で、WordPressのダウングレードは完了です。
WordPressのバージョンを下げすぎて動かなくなったときの対処法
WordPressをダウングレードの際に、元々動作していたバージョンよりもさらに古いバージョンに戻そうとするとサイトが正常に動作しなくなる場合があります。不用意にバージョンを下げすぎないようにしましょう。
■WordPressのバージョンを下げすぎて起きたエラー
上記はWordPress5.5.3(2020年11月1日リリース)からWordPress3.9.3(2014年11月22日)にダウングレードしようとした例です。
どのくらい古いバージョンに戻すとエラーが起きるかは、ご利用の環境によって異なるため、一概には言えませんが、5.x系→4.x系など、一番左の数字が変わるとエラーが起きる可能性が高くなります。
原因は個々の環境によっていろいろありますが、大きくは「プラグイン」または「PHP」または「テーマ」のどれかでダウングレードしたWordPressバージョンとの不整合が起きている可能性が高いです。
- プラグインがダウングレードしたWordPressバージョンにあっていない
- テーマがダウングレードしたWordPressバージョンにあっていない
- PHPのバージョンがダウングレードしたWordPressバージョンにあっていない
誤って古すぎるバージョンでダウングレードしてしまった場合は「https://ja.wordpress.org/download/releases/」から再度バージョンを選び直して前述と同様の手順でFTPでアップロードし直しましょう。
以下は、エラーが起きてサイトが表示されなくなった場合の原因の見つけ方について簡単に解説していきます。
プラグインが原因かどうかを確認する
まずは、プラグインが原因かどうかを確認しましょう。
ここでは、FTPでWordPressインストールフォルダ>wp-content内にアクセスして、「plugins」を「_plugins」などにリネームします。
サイトを開くことができれば、OKです。これでプラグインが原因であることがわかりました。
上記のままでは、プラグインが全て無効化されていることによって画面崩れがあったりエラーが起きたりしているので、一つ一つのプラグインを無効化などして原因を探っていく必要があります。
テーマが原因かどうかを確認する
プラグインだけで解決しなかった場合は、テーマが原因かどうかを確認しましょう。
プラグインの時と同様に、ここでは、FTPでWordPressインストールフォルダ>wp-content>themes内にアクセスして有効化しているテーマ名をリネームします。
前述の全くサイト表示されなかったエラーから、下記のようにWordPressのテーマが壊れたというエラーに変われば一歩前進です。テーマが原因であることがわかりました。
上記の場合、テーマにエラーが起きているのでサイト表示はできませんが、管理画面に入ることはできます。管理画面に入り、外観>テーマから、別のテーマを選択したり、古いバージョンのテーマに差し替えることで対処します。
ここで、前述のプラグインの操作「_plugins」を「plugins」に戻して再度エラーになったら、テーマだけでなくプラグインもエラー原因になっているので、一つ一つプラグインを無効化・有効化して原因を確認する必要があります。
PHPのバージョンでエラーが起きている場合
最後に、PHPのバージョンでエラーが起きている場合の対処法です。
2020年11月現在、本環境ではサーバー側でPHP7.4を指定してWordPressを動作させています。
ダウングレードした当時のWordPressが現在のPHP7.4に対応していない場合、サーバー側でPHPのバージョンを変更することでエラーが解決できる場合があります。
なお、ここでご紹介した、プラグイン・テーマ・PHPのダウングレードはセキュリティ的には推奨されませんので、ダウングレードはあくまで暫定的な対処法ということにご留意ください。
基本的には、最新バージョンで動作できるように設定調整するのが、本来推奨されるやり方です。
まとめ FTPでWordPressをダウングレードする方法
まとめです。今回はWordPressのダウングレードをFTPソフトでする方法を説明しました。
基本的に、WordPressでは最新バージョンを適用しておくことがセキュリティ上望ましいです。
しかし、なんからの事情でご利用のテーマやプラグインが最新バージョンで不具合が起きた場合などに、暫定的にWordpressをダウングレードして運用することができます。
FTPに接続して簡単にダウングレードできますので、万一バージョンアップした時に起こった場合の暫定的な対処法としてご参考になれば幸いです。
なお、FTPを使わない方法でWP Downgradeというプラグインを利用してWordPressのバージョンをダウングレードすることもできます。詳しくは、「【WP Downgradeの使い方】WordPressバージョンのダウングレード方法」
今回は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。
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