今回は、「MAMP(マンプ)」というフリーのソフトウェアを利用して、WordPressをローカル開発環境(PC)にインストールする方法を説明します。
なお、MAMPはMacを想定したソフトウェアですが、Windowsにも対応しているため(若干機能が異なります)、Windowsユーザーでも利用することは可能です。
より簡単にWordPress構築するならLocalがおすすめ
この記事ではMAMPの手順を紹介していますが、WordPressのローカル環境構築なら「Local(旧 local by flywheel)」の方がより簡単に構築できます。
Localを利用したWordPressインストール手順は「local by flywheelインストールと使い方・WordPress環境構築」をご参照ください。
MAMPでWordPressをインストールする概要手順
MAMPでWordPressをインストールする概要手順(5ステップ)
今回、ご説明する手順は、下記の通りです。MAMPをインストールしたのちに、データベースの作成やWordPressのインストールという作業を行っていきます。
■今回構築するローカル開発環境
ここでは、大きく下記の5つのステップに分けてMAMP上にWordPressをインストールする方法を説明していきます。
- MAMPのインストール
- MAMPの初期設定
- MySQLでデータベースの作成
- WordPressファイルのダウンロード
- WordPressのインストール
(補足)MAMPとは?PC上でWebサーバーを動作させるフリーソフト
MAMPの意味がいまいちよくわからない方向けに、簡単にMAMPについて補足します。
MAMP(マンプ)とは、パソコン上でWordPressなどのWebサービス(プログラム)を動作させるためのフリーのソフトウェアです。WordPressだけでなく、オリジナルのPHPのプログラムなども動作させることができます。
通常、レンタルサーバーなどの上にWordPressをインストール・稼働させますが、MAMPを利用することで自分のパソコン上にWordPressをインストールして稼働させることができます(ローカル開発環境と言います)。
なお、MAMPの由来は、「Mac」「Apache (Webサーバー)」「MySQL (データベース)」「PHP (プログラム言語)」からきているようです。
- Mac
- Apache
- MySQL
- PHP
現在はWindowsでもMAMPはインストール可能ですので、Windowsでも進めることができます。
より簡単にWordPress構築するならLocalがおすすめ
この記事ではMAMPの手順を紹介していますが、WordPressのローカル環境構築なら「Local(旧 local by flywheel)」の方がより簡単に構築できます。
Localを利用したWordPressインストール手順は「local by flywheelインストールと使い方・WordPress環境構築」をご参照ください。
(補足)WordPressはMySQLとPHPファイル類から構成される
WordPressの内部の仕組みになりますが、WordPressは静的なHTML・CSSなどの言語やファイル類に加えて、MySQLと言われるデータベースとPHPというプログラムを利用しています。
以下はワードプレスの構成、いわゆるシステムの実体です。
ブログ情報(文章)などもデータベースに蓄積されていて、このデーターベースとHTML・CSS・PHPなどの言語・ファイル類と連携して、WordPressシステムを提供しています。
(参考)【WordPressとは】ワードプレスの特徴と仕組みを徹底解説
【ステップ1】MAMPをインストールする
まずは、MAMPをインストールしていきます。
MAMPのトップページにアクセスし、Free Downloadボタンを押下します。
MAMPのダウンロード画面に移動します。MacかWindowsか、自身のPCのOSに合わせてダウンロードします。
MAMPのセットアップファイルがダウンロードされます。ダブルクリックしてファイルを起動します。※通常は、Mac、Windows共にダウンロードフォルダにダウンロードされています。
MAMPのインストール画面が起動されます。「続ける」ボタンをクリックします。
「続ける」をクリックします。
(使用許諾を確認して)「続ける」をクリックします。
使用許諾を確認後、「同意する」をクリックします。
「インストール」先を選択して「続ける」をクリックします。
「インストール」をクリックすると、インストールが開始されますのでしばらく待ちます。
インストールが完了したら「閉じる」をクリックします。
インストーラは不要なのでゴミ箱に入れます。
【ステップ2】MAMPの初期設定をする
つぎのステップとして、MAMPの初期設定をしていきます。
(Macの場合)アプリケーション>MAMPフォルダをクリックします。(※)MAMP PRO.appではなくMAMPです。
MAMP.appをダブルクリックしてMAMPを起動します。
MAMPが起動されます。初期設定のために、Preferences(Settings)を選択します。
MAMPの設定画面が開きます。Portsを選択します。
「80 & 3306」ボタンをクリックします(※)。
※上記のようにポート番号を変更しておくことで、「http://localhost/」というすっきりしたURL指定でローカル環境にアクセスできるようになります。(デフォルトでは「http://localhost:8888/」)
OKボタンをクリックします。
初期状態では、MAMPを起動すると同じローカルネットワーク環境からMAMPのWebサーバーにアクセスすることができます。
セキュリティを気にする場合は、以下の方法で他のデバイスからのアクセスを防ぐ設定ができます。
MAMP>conf>apache>httpd.confファイルを開きます。
「# Controls who can get stuff from this server.」の部分を探します。直後に「Require all granted」という文言があります。(※)
下記のように、修正することで、別のデバイスからのアクセスを防ぐことができます。「Require all granted」の前に#をつけてコメントアウトしたのち2行を追加
■編集・追記した内容
1 2 3 |
# Require all granted Require all denied Require local |
(※)上記は自分のPCからのアクセス以外は許可しないという設定です。下記画像は、アクセス拒否された場合の画面です。
※旧バージョンのapache2.2系と今回掲載のバージョンapache2.4系では記述方法が異なるので注意してください。
■従来apache2.2系の書き方
1 2 3 4 |
Order Deny,Allow Deny from all Allow from 127.0.0.1 Allow from localhost |
■今回のapache2.4系の書き方
1 2 |
Require all denied Require local |
(参考記事1)Apache 2.4系でIP制限の設定方法
(参考記事2)闘うITエンジニアの覚え書き
【ステップ3】MySQLでデータベースの作成
ステップ3では、データベースを作成していきます。「Start」をクリックします。
立ち上がるまでにしばらく時間がかかりますので待ちます。
立ち上がったら(アイコンがStart→Stopに変わります)、「Web Start」を押します。
MAMPのWebページが開きます。
「Tools」 > 「phpMyAdmin」を選択します。
phpMyAdminが立ち上がります。データベースタブをクリックします。
データベースを新規作成します。ここでは「wp01db」と入力して、文字コードが「utf8_general_ci」担っていることを確認して「Create」ボタンをクリックします。
データベースが新規作成されたことを確認します。
【ステップ4】WordPressファイルをダウンロードする
ステップ4では、WordPress.orgからWordPressをダウンロードします。
WordPress.orgのトップページにアクセスします。ダウンロードページに移動します。
ダウンロードページで、WordPressをダウンロードします(下記画面は下スクロールするとあります)。
WordPressのzipファイルがダウンロードされます。解凍します。
解凍してwordpressフォルダができました。wordpressフォルダをダブルクリックします。
wordpressフォルダの中身が表示されます。あとで、このファイルフォルダ類をコピーしますので、このウインドウ(エクスプローラー)はこのままにしておきます。
次に別ウインドウ(別エクスプローラ)で、アプリケーション>MAMPを開き、htdocsフォルダを開きます。
MAMPの中にある「htdocs」フォルダはローカル環境上の公開フォルダーです。Webブラウザのアドレスバーに「http://localhost/」と入力するとhtdocsフォルダの中を見にいきます。
たとえば、htdocsフォルダにsample.htmlを格納すると、自分のPCからhttp://localhost/sample.htmlでアクセスできるようになります。
※ localhostは自分自身PCを指したアドレス(ホスト名)です。
今回は、http://localhost/wp01/にWordPressをインストールする例で紹介します。(※)htdocsの中のwp01フォルダを作ってWordPressをインストールします。
htdocs内でwp01という名前のフォルダを新規作成します。
WordPressのファイルフォルダ類をMAMPのhtdocs内に移動します。
【ステップ5】WordPressをインストールする
最後にステップ5で、WordPressをインストールしていきます。
Webブラウザを開き、ブラウザでlocalhost/wp01と入力して移動(エンターキーを押下)します。
WordPressのインストール画面が開きます。「さあ、始めましょう!」をクリックします。
まずは利用するデータベースの接続設定を行います。データベース名には「wp01db (先ほどの手順で作成したデータベース名)」、ユーザー名とパスワードには「root (MAMPの初期管理者アカウント)」を入力して「送信」ボタンをクリックします。
データベース接続に成功した場合は下記の画面が表示されます。「インストール実行」ボタンを押下します。
上記は、事前に作成したデータベースwp01dbにWordPressの情報を連携するための接続設定をしています。
データベースの接続に失敗した場合は、下記のようなエラー画面が表示されます。その場合は、再度データベース名などが間違っていないか確認しましょう。
WordPressのインストールログイン情報を入力して(ユーザーIDとパスワードは各自任意の値を入れてください)、「WordPressをインストール」ボタンをクリックします。
WordPressのインストールが完了しました。「ログイン」ボタンをクリックします。
ログイン画面が表示されますので、インストールした際に入力したログインID、パスワードを入力してログインします。
ログインできて管理画面(ダッシュボード)に入れれば完了です。
【まとめ】MAMPでWordPressをインストールする方法
まとめです。今回は、「MAMP(マンプ)」というフリーのソフトウェアを利用して、WordPressをインストールしてローカル開発環境を構築する方法を説明しました。
WordPressのテーマ開発やカスタマイズなどを行う場合、ローカル開発環境を構築することで、本番環境のトラブルを減らし、効率の良い作業を行うことができます。
また、本記事ではMAMPの手順を紹介しましたが、WordPressのローカル環境構築なら「Local(旧 local by flywheel)」の方がより簡単に構築できます。
Localを利用したWordPressインストール手順は「local by flywheelインストールと使い方・WordPress環境構築」をご参照ください。
なお、MAMPで作ったローカル環境のWordPressをレンタルサーバー上のインターネット公開されているドメインに引越ししたい方は「【All in one WP Migrationの使い方】WordPress移行・引越し方法」をご参照ください。
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今回は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。
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