本記事では、WordPress(ワードプレス)の有名なSEO対策プラグイン「All in One SEO (旧名:All in one SEO)」のおすすめ初期設定を説明していきます。
All in One SEOの導入が推奨されていないテーマ
All in One SEOの導入が推奨されていないテーマと理由
ブロガー・アフィリエイト向きの有料テーマでは、All in One SEOの機能と重複するため、All in One SEOの導入を非推奨としているテーマもあります。
「ご利用のテーマ名」+「All in One SEO」と検索すると非推奨の場合は、その旨の情報がヒットします。
特に有料テーマで不要な場合が多いので、念のためご確認しておきましょう。
下記はSEO機能で有名な賢威の例です。All in One SEOに関する情報がヒットします。
また、All in One SEO非推奨と明記していなくても、他のSEOプラグインを推奨しているテーマも多いのでまずご利用のテーマの状況を調べてみると良いでしょう。
Lightningの場合はExUnitの利用を推奨
ホームページ向けテーマLightningの場合はSEO設定は自社開発のExUnitを推奨しています。※SEOに関する設定 | Lightning公式サイト
Swellの場合はSEO SIMPLE PACKの利用を推奨
有名テーマSWELLの場合も、おなじく自社開発のSEO SIMPLE PACKを推奨しています。※推奨プラグインと非推奨・不要・注意すべきプラグインについて | SWELL公式サイト
テーマ名 | All in One SEOに関する言及 |
---|---|
Lightning | 自社開発プラグインExUnitを推奨 詳細はこちら |
Cocoon | 公式サイトでAll in One SEO非推奨と明記。詳細はこちら |
Swell | 自社開発プラグインSEO SIMPLE PACKを推奨 詳細はこちら |
Snow Monkey | 明記はないが公式フォーラムで機能重複・不具合の報告あり 詳細はこちら |
JIN:R | 公式サイトでAll in One SEO非推奨と明記。テーマのSEO機能を推奨。詳細はこちら |
SANGO | 公式サイトでAll in One SEO非推奨と明記。テーマのSEO機能を推奨。詳細はこちら |
AFFINGER | 公式サイトでの記載はないが、ネット上に不要(テーマのSEO機能と重複)との声が多い |
賢威 | 公式サイトでの記載はないが、ネット上に不要(テーマのSEO機能と重複)との声が多い |
STORK19 | 公式サイトではAll in One SEOも可能だがSEO SIMPLE PACKを推奨している。詳細はこちら |
All in One SEOの導入が必要になるケース(テーマ)
All in One SEOの導入が必要になるケースとしては大きく、「海外製テーマ」を利用している場合や、「自作テーマ」を利用している場合が考えられます。
SEO機能のない海外製テーマ
海外製テーマの場合はSEO機能を実装していないテーマも多く、SEO系プラグインが必要になるので、有名プラグインであるAll in One SEOを採用しているサイトが多くあります。
SEO機能のない自作テーマ
自作テーマの場合は、SEO機能まで実装していない場合がほとんどだと思いますので、なんらかのSEOプラグインを必要とするケースが多いです。
海外製テーマと同じく、有名プラグインであるAll in One SEOを採用しているサイトも多くあります。
All in One SEOの導入概要
ここからは、All in One SEOの導入手順についてご紹介します。
All in One SEOの導入手順概要
今回は、下記の6つの手順でAll in One SEO(旧All in one SEO)の設定を行っていきます。
- All in One SEOのインストール・有効化
- トップページタイトル・説明文・noindex設定
- Google Analytics 4(GA4)の設定
- Google Search Consoleの登録
- XMLサイトマップの登録
- SNSシェア時の設定
- (補足)その他必要に応じて実施する設定
All in One SEOを導入する前の前提条件
All in One SEOを導入する前に、以下の設定が完了している前提で説明を進めていきます。
- サーバー・独自ドメインの設定が完了している
- ワードプレスのインストールが完了している
- ワードプレスのテーマ適用など基本設定が完了している
【STEP1】All in One SEOのインストール・有効化
まず「All in One SEO」をインストールします。
プラグイン>新規追加を選択します。
検索キーワードに「All in One SEO」と入力して、All in One SEOをインストールします。
有効化ボタンをクリックします。
セットアップウィザードが表示されますが、ここではいったんダッシュボードに戻ります。
「AIOの改善にご協力ください」と表示されたら、「結構です」をクリックします。
以上で、WordPress管理画面にAll in One SEOの設定項目が追加されました。
今回説明する設定・使い方について
All in One SEOには初心者〜上級者向きまで用途に応じて様々な設定ができます。ここでは基本の設定に絞って説明していきます。
- トップページのタイトル・説明文・検索エンジン表示設定
- Google アナリティクス4の登録
- Google サーチコンソールの登録
- サイトマップ機能の有効化とサイトマップ登録
- SNS機能の有効化
関連【GA4対応】Googleアナリティクスの仕組み・見方と設定方法
【STEP2】トップページタイトル・説明文・検索エンジン表示設定
トップページのタイトルや説明文、および不要なページの検索エンジン表示する/しないの設定は、「検索の外観」から行なっていきます。
「All in One SEO>検索の外観」を選択します。
以上の操作を行うと、以下のような画面が表示されます。
検索の外観>全体設定
「検索の外観>全体設定」タブでは、トップページのタイトルやメタ説明文の設定ができます。
トップページに特定の固定ページを割り当てている場合
下記のように表示されており、直接タイトルなどを入力できない場合は、そのまま「ホームページ設定の編集」をクリックします。
固定ページの編集画面に移動します。ページ下部にAll in One SEOの設定項目があります。ここからトップページのタイトルやメタ説明文の設定ができます。
設定>表示設定>ホームページの表示の設定
WordPress管理画面>設定>表示設定のホームページの表示の設定では、トップページに投稿一覧を表示するか、任意の固定ページを割り当てるか設定ができます。
基本的に、上記で設定したサイトタイトルと説明文の内容がGoogleやYahooの検索結果として表示されます。
検索の外観>コンテンツタイプ
「コンテンツタイプ」タブでは、固定ページや投稿ページに対するSEO設定(検索結果に表示するか、タイトル、メタ説明など)ができます。
ここではなにもしなくて(初期状態で)OKです。
なお、各固定ページや各投稿ごとにタイトルやメタ説明を行う方法については、後ほどの「【補足】投稿・固定ページでタイトルと説明を設定する」で解説します。
検索の外観>タクソノミー
「タクソノミー」タブでは、カテゴリーやタグのSEO設定ができます。
ここでは、カテゴリーを「検索結果に表示:はい」に、タグを「検索結果に表示:いいえ」にして変更を保存しておきましょう。
(※)カテゴリーやタグなどの分類の仕組みをWordPressでは、「タクソノミー」と呼びます。
検索の外観>画像 SEO
「画像 SEO」タブでは、画像添付ファイルのSEO設定ができます。
ここでは「添付ファイルのURLをリダイレクトする>添付ファイル」を設定しておきましょう。
(※)2023年11月にリリースされたWordPress6.4以降で新規インストールしたWordPressについては添付ページ機能は削除されています。
参考Changes to attachment pages
検索の外観>アーカイブ
「アーカイブ設定」タブでは、アーカイブページのSEO設定ができます。
ここでは、すべて検索結果に表示を「いいえ」に設定しておきます。
WordPressで実質中身のないページになりやすい、タグページや添付ファイルページ、アーカイブページなどに対して、検索エンジンにヒットさせない(noindex)設定をしておくことで、Googleから意図せぬ低評価を受けることを避けることができます。
関連【noindex設定】WordPress検索エンジンに表示させない設定
以上で基本設定は完了です。
【STEP3】Google Analytics 4(GA4)の設定
All in One SEOを使って、Google Analytics 4をWordPressと連携するには以下3つの手順を行う必要があります。
◾️All in One SEOを使ってGoogle Analytics 4と連携する方法
- Google Analytics 4に登録する
- トラッキングコードをコピーしておく
- トラッキングコードをWordPressサイトに設置する
(※)すでにGoogle Analytics 4を作成している場合は、手順2から進めます。
Google Analytics 4に登録する
まずは、Google Analytics 4のアカウントを作成しましょう。
下記URにアクセスして下さい。(※ログインを聞かれた際は、Googleアカウントでログインしてください。)
はじめてGoogle Analyticsを使う場合はようこその画面に移動するので、「測定を開始」ボタンをクリックします。
アカウント名を入力して「次へ」ボタンをクリックします。
プロパティ名(ドメイン名など分かりやすい名前がおすすめ)、タイムゾーン、通貨などを入力後、「次へ」をクリックします。
自分のビジネスの概要に該当するものをチェックを入れて「次へ」ボタンをクリックします。
ビジネス目標を選択し、「作成」をクリックします。
Googleアナリティクス利用規約を確認し、チェック項目にチェックを入れて「同意する」をクリックします。
以上でGoogle Analyticsのアカウントとプロパティの作成が完了です。続いて、データストリーム(データの集計元)の設定を行っていきます。
「ウェブ」をクリックします。
データの計測をしたいWebサイトのURLを任意のストリーム名を入力してから、「ストリームを作成」をクリックします。
以上で以下の画面が表示されていればデータストリーム設定が完了です。
トラッキングコードをコピーしておく
Google AnalyticsとWordPressを連携させるには、トラッキングコードが必要です。
トラッキングコードはデータストリーム設定が完了した際に表示される以下のコードをコピーしておきましょう。
誤って上の画面を閉じてしまった場合(あるいは)は、以下の方法で確認できます。
Googleアナリティクスの管理画面で「管理」をクリックします。
「データストリーム」をクリックします。
先ほど作成したデータストリーム(ウェブストリーム)をクリックします。
「タグの実装手順を表示する」ボタンをクリックします。
そうすると、実装手順の解説画面が表示されるので、上のタブを「手動でインストールする」に切り替えれば、GA4のトラッキングコードが確認できます。
トラッキングコードをWordPressサイトに設置する
トラッキングコードが確認できたら、以下の手順でWordPressサイトに設置しましょう。
WordPressの管理画面で「All in One SEO>一般設定」をクリックします。
「ウェブマスターツール」タブを選択して、Google Analyticsのトラッキングコードを貼り付け「変更を保存」をクリックします。
以上で、WordPressとGoogle アナリティクス4を連携させることができました。
トラッキングコードが保存できない場合
トラッキングコードを張り付けて「変更を保存」を押しても、一向に保存が終らない場合はサーバーのWAFが影響している場合があります。
その場合は、一度WAFの設定を切って数分経ってから再度トライしてみてください。
なお、正しく設定できているかどうかを確認するには、実際にホームページにアクセスしてみましょう。
この際、Google Analyticsの「レポート>リアルタイム」に自分のアクセスがカウントされていれば正しく設定できています。※設定直後は反映に最大48時間程度かかる場合があるため、その場合は2日後くらいに試してみてください。
Googleアナリティクスの見方や細かい設定については「【GA4対応】Googleアナリティクスの仕組み・見方と設定方法」をご参照ください。
(補足)自分のアクセスをカウントしないために
そのままだとログインしている「自分自身」もアクセスにカウントされてしまいます。気になる場合は、Google アナリティクス オプトアウト アドオンなどを導入して、自分自身のアクセスがカウントされないようにしておきましょう。
Google アナリティクス オプトアウト アドオンは、Google アナリティクス JavaScript(analytics.js、gtag.js)によるデータの使用をウェブサイトのユーザーが無効にできるように開発された機能です。
この機能を利用するには、このアドオンをダウンロードして、ご利用のウェブブラウザにインストールしてください。Google アナリティクス オプトアウト アドオンは、Chrome、Safari、Firefox、Microsoft Edge でご利用いただけるように設計されています。
【STEP4】Googleサーチコンソールの登録
つづけて、Googleサーチコンソールに登録していきます。
Googleにログインしている状態で「Googleサーチコンソール」にアクセスします。
Google Search Consoleの画面で「今すぐ開始」をクリックします。
初回はGoogleのパスワードを尋ねられる場合があります。必要情報を入力して進めてください。
Googleアカウントにログインすると、プロパティタイプの選択画面が表示されます。
SSL化(URLがhttps://〜)をしている場合は、「https://〜」で始まるURLを「URLプレフィックス」に記載して「続行」をクリックしましょう。
次に、所有権の確認というステップがありますが、Google Analytics登録済みの方はこれを使って所有権を確認できます。
以上で管理画面に入れたらOKです。
【STEP5】XMLサイトマップの有効化と登録
Google サーチコンソールの登録が終わったら、All in One SEOのサイトマップ機能を利用して、XMLサイトマップを登録することをおすすめします。
固定ページ・投稿を作成・更新するたびに自動で最新のXMLサイトマップを生成して、検索エンジンにWebサイトのコンテンツの状態をタイムリーに通知できます。
※XML Sitemap などその他のサイトマッププラグインをすでに利用している場合は、本手順は不要です。関連XML Sitemap Generator for Googleの使い方・設定
「All in One SEO>サイトマップ」を選択します。
Googleに登録する必要のない不要な項目(先に説明した検索表示:しないに設定した項目など)はサイトマップから除外しておきます。
通常は下記の黄色部分(添付ファイル・タグなど)のチェックを外し、「画像を除外:はい」を選択します。
確認のために「http(s)://ドメイン/sitemap.xml」にアクセスしてみましょう。以下のようなサイトマップが表示されていればOKです。
次に、サーチコンソールにサイトマップを登録します。
サーチコンソールの管理画面で、「サイトマップ」をクリックします。
そうすると、「新しいサイトマップの追加」と書かれた画面が表示されるので、「sitemap.xml」と入力して送信ボタンをクリックします。
以上で、「サイトマップを送信しました」と書かれた画面が表示されれば登録が完了です。
なお、以下のように「取得できませんでした」と表示される場合があります。その場合は、時間を置いて再度試してみてください。
【STEP6】SNS(ソーシャルネットワーク)の設定
All in One SEOでは、FacebookやTwitterなどと連携して、サムネイルやタイトルなどが適切に出るように設定することもできます。
ソーシャルネットワークとの連携設定は、WordPressの管理画面から「All in One SEO>ソーシャルネットワーク」から行なっていきます。
Facebookとの連携設定
「All in One SEO>ソーシャルネットワーク」画面上部のFacebookタブから、Facebookシェア時のサムネイルの表示をどうするかなどの設定ができます。
ここでは「Open Graph マークアップを有効化」をオンにして、「デフォルトの投稿画像ソース」を「アイキャッチ画像」、「デフォルトの投稿 Facebook画像」に任意の画像を設定しておきましょう。
これでアイキャッチ画像が設定されている場合はそれを使い、ない場合はデフォルト画像が使用されます。
◾️(参考)アイキャッチ画像が設定されていない場合は「デフォルトの投稿 Facebook画像」で設定した画像が使われる
Twitterとの連携設定
上部のタブで「Twitter」を選択すると、Twitterシェア時のアイキャッチ画像や表示のされ方を指定できます。
Facebookのときと同様「Twitterカード有効化」をオンにして、「デフォルトの投稿画像ソース」を「アイキャッチ画像」、「デフォルトの投稿Twitter画像」に任意の画像を設定しておきます。
なお「カードタイプのデフォルト」を「大きな画像で要約」にすると、Twitterシェア時に大型画像で表示されるようになります。
【補足】投稿・固定ページでタイトルと説明を設定する
All in One SEOを導入すると、投稿・固定ページの各ページごとにタイトルと説明文を個別に設定できます。
ブログ記事などで分かりやすい説明文(メタディスクリプション)を設定しておくことでクリック率が上がることが期待できるので、個別に設定しておくとよいでしょう。
【まとめ】All in One SEOの導入と使い方
今回は、WordPressの有名なSEO対策プラグイン「All in One SEO (旧名: All in one SEO)」の設定と使い方を説明しました。
All in One SEOを利用することでテーマ単体で設定できないSEO設定ができるようになります。
海外製テーマや自作テーマ、SEO機能を提供していないシンプルなテーマを利用している場合、All in One SEOを導入検討してあげるとよいでしょう。
今回は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。
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