今回は、WordPressの無料テーマで公式ディレクトリにも登録されているテーマである「Arkhe(アルケー)」を実際に使ってみた感想をレビューとしてご紹介したいと思います。
Arkhe(アルケー)はWeb制作のベースとして使いやすいテーマとなっており、シンプルなサイトを作ることができます。ただし、機能性を求める場合は有料プラグインが必要になってくる点に注意です。
ここでは実際にArkhe(アルケー)を使用してみた感想、メリット・デメリットを1つづつ紹介していきたいと思います。
もくじ
この記事に記載の内容は、2021年7月確認時点の情報です。
また当方が体感した・調べた範囲内での主観による評価・説明も含まれていることをご了承のうえ、最新の正確な情報・利用ルールは公式サイトをご確認ください。
Arkhe(アルケー)の概要! Arkheはどんなテーマなのか?
引用元: Arkhe(アルケー)公式サイト
項目 | 内容 |
---|---|
テーマ名 | Arkhe(アルケー) Arkheの公式サイトはこちら |
用途 | ホームページ制作向き |
価格 | 無料(テーマ本体の価格)
※ただし、より高機能を求める場合は別途有料のプラグインを購入する必要があります。 |
オススメ度 | シンプルなデザイン・機能の上にCSSなどで上書きしてデザインをスタマイズしたいWeb製作者向き
|
コメント | 全体的に余白や文字のサイズといったスタイルが調整されている為そのままでも使い易いテーマで、さらにCSSでの上書きがしやすいような作りになっています。
ただし、有料版プラグインを導入しなければ便利な機能があまり使えないテーマでもあります。 |
「Arkhe(アルケー)」は人気有料テーマである「SWELL」を開発したWordPressディベロッパー、了さんが開発したWordPressの無料テーマです。
(関連記事)WordPressテーマSWELLスウェルを使ってみた感想レビュー
Arkheを使用した感想としては、余白などがテーマ側で良い感じで調整されており、CSSで上書きがしやすいように作られているといったように感じました。
“制作者向け”の超シンプルなWordPressテーマ
ブロックエディター対応 &シンプルでカスタマイズしやすい設計。「Arkhe」のコンセプト
WordPressテーマ「Arkhe(アルケー)」は、WEB制作のベースに最適なテーマを目指して開発されました。「自由にサイトを組み立てたい」「でも細かい部分をいちいち整えるのは面倒だ」
と、そんな方々が使いやすくなるようなテーマでありたいと思っています。
ただし、コンセプト上テーマ自体の機能性は高くない作りになっており、より多くの機能を利用しようとすると有償プラグインが必要になる点に注意が必要です。
引用元: Arkhe公式サイト(https://arkhe-theme.com/ja/)
Arkheを使用して感じたメリット
それではここからは実際にArkheを使用して感じたメリットは下記の通りです。
Arkhe(アルケー)のメリット・満足した点
- CSSの上書きがしやすくシンプルな作りでメンテナンス工数が小さく済む
- 公式サイトに開発者向けのマニュアルが用意されている
- 専用のプラグインを使用すればホームページ制作に適したブロックが豊富に使用できる
- WordPressの公式ディレクトリに登録されているテーマである
シンプルな作りでメンテナンス工数が小さく済む
1つ目のメリットは、シンプルな作りでメンテナンス工数が小さく済むという点です。
テーマ側であまり機能を増やさずWordPress本体やArkheテーマのバージョンアップによる仕様変更の影響を受けにくい作りになっているため、Web制作者にとってバージョンアップによる保守管理の負担が低いように配慮されています。
テーマ側である程度のスタイルが整えられつつ、CSSでの上書きもしやすいというメリットがあります。
■Arkheを使用したデモサイト
開発者用のマニュアルが用意されている
2つ目のメリットは公式サイトに開発者向けのマニュアルが用意されている点です。
マニュアルにはclass名の命名規則などのCSS設計ガイドやクションフック・フィルターフックなど、通常のテーマではあまり公開されていない内容が記載されており、Web制作者がカスタマイズしやすいようになっています。
専用のオプションプラグインで拡張できる
3つ目のメリットは専用のオプションプラグインで機能を拡張できる点です。
Arkhe Blocksで便利なブロックが使える
Arkhe専用のプラグイン「Arkhe Blocksをインストールすれば、6種類のブロックが利用できます。
よくあるレイアウトをブロックとして挿入して簡単に作成することができます。
■(参考)Arkheブロックの「アコーディオン」ブロックを使用した例
(補足)有料版のArkhe Blocks Pro
なお、有料版のArkhe Blocks Proを利用すれば、さらに高機能なホームページ制作に適したブロックが豊富に(全16種類)使用出来るようになります。
「ステップ」ブロック、「セクション」ブロックといったブロックは企業のホームページなどには非常によく出てくるレイアウトがが1クリックで作成できるようになります。
■(参考)Arkheブロックの「ステップ」ブロックを使用した例
■(参考)Arkheブロックの「セクション」ブロックを使用した例
※セクションブロックではそのセクション箇所のみ背景色を変更したり、上下の境界線の形状を変更したりといったことが出来ます。
ただし、Arkhe Blocks Proプラグインは有料であることと、さらにライセンスキー購入費用が実質必要になるため費用がかかってくる点に注意です(後述のデメリットで詳細記載)。
(補足)専用のプラグインを使用すればWooCommerceに対応させることが出来る
専用のプラグインを使用すればWooCommerceに対応させることができます。※WooCommerceネットショップを簡単に構築することができる有名な無料のプラグイン。
その為、後々ウェブサイトにカート機能を付けたいといったときでもArkheをテーマとして使用していればWooCommerceをインストールして、簡単にEC機能を追加することが出来ます。
なお、WooCommerceに対応させる為には有料プラグイン「Arkhe Wookit」を購入する必要があり、費用は通常価格5,500(税込)となっています。
(※ただし2021年7月現在はβ版となっており、セール価格2,200円(税込)で購入が可能です。)
- Arkhe Blocks Pro ・・・新たにカスタムブロックが16個使用出来るようになります。(※2021年7月時点での情報)
- Arkhe Tools ・・・ウィジェットエリアの拡張やキャッシュを利用するかどうかといった様々な設定が出来るようになります。
- Arkhe Wookit ・・・ArkheをWooCommerceに対応させることが出来ます。
WordPress公式テーマに登録されており更新もされている
3目のメリットは、ArkheはWordPressの公式ディレクトリに登録されているテーマで最近も更新されているテーマであるという点です。
WordPressの公式ディレクトリに登録されているテーマとして審査に合格して、更新し、認められたテーマとなっています。
引用元: Arkhe公式サイト(https://arkhe-theme.com/ja/)
WordPressの公式テーマとして登録されるには、審査があり、それを通過する必要があります。
また、2021年以降もテーマ更新履歴があるため(執筆時点では最終更新履歴: 2021年7月28日)、公式テーマで更新もされている安心なテーマだと思います。
Arkheを使用して感じたデメリット
次にAkheを使用して感じたデメリットをご紹介したいと思います。
Arkheのデメリットとして、テーマ自体は機能性が高くないことと、機能を求めると有償プラグインが必要になること、新しいテーマのため実績は少ないという点です。
機能性を求めると有償プラグインが必要
Arkhe専用プラグインとして「Arkhe Blocks Pro」、「Arkhe Tools」、「Arkhe Wookit」の3つがあることは上述しましたが、これらは全て有料のプラグインとなっています。
引用元: Arkhe公式サイト(https://arkhe-theme.com/ja/)
プラグイン名 | 価格 |
---|---|
Arkhe Blocks Pro | 3,300円(税込) |
Arkhe Tools | 2,200円(税込) |
Arkhe Wookit | 5,500円(税込)
※2021年7月現在はβ版の為、2,200円(税込) |
■(参考)Arkhe BlocksとArkhe Blocks Proで使用できるブロックの種類の違い
ブロックの種類 | Arkhe Blocks | Arkhe Blocks Pro |
---|---|---|
アコーディオン | ◯ | ◯ |
Q&A | ◯ | ◯ |
説明リスト | ◯ | ◯ |
通知 | ◯ | ◯ |
セクション見出し | ◯ | ◯ |
ボックスリスト | ◯ | |
リッチカラム | ◯ | |
ステップ | ◯ | |
タブ | ◯ | |
タイムライン | ◯ | |
セクション | ◯ | ◯ |
スライダー(β) | ◯ | |
固定ページリスト(β) | ◯ | |
投稿リスト | ◯ | |
ブログカード | ◯ | |
RSSリスト | ◯ |
プラグインを更新するために別途ライセンスを購入する必要がある
また購入したプラグインを更新するには別途ライセンスを購入する必要があります。
ライセンスの購入費用は最低年額9,900円(税込)かかり、自分自身で所有するサイトではないクライアント向けに制作したサイトの場合でもライセンスキーを使用したい場合は年額16,500円(税込)がかかるようになっています。
安定的にWordPressを運用する場合、プラグインのバージョンアップも必要になってくるので実質ライセンス購入費用も必要です。
ライセンスまで購入するとなると、有料テーマを購入するよりも高くつく場合があるので、この点デメリットかなと思います。
比較的新しいテーマのため実績重視の場合には向かない
3つ目のデメリットは、比較的新しいテーマのため実績重視の場合には向かないという点です。
Arkheは2020年後半にリリースされた比較的新しいテーマで、まだ幅広くユーザー層に浸透しておらず今後どこまでArkheの利用が広がるかで、方向性変更の可能性や開発メンテナンスの頻度も変わってくる可能性があるのではないかと思います。
そのため、テーマの実績を重要視する場合は少し向いていないかもしれません。
Internet Explorerの対応はしていません
なおArkheはInternet Explorerの対応はしていない点に注意しておきましょう。
引用元: Arkhe公式サイト(https://arkhe-theme.com/ja/)
最近だとInternet Explorerがサポート外とされるケースは増えてきていますが、未だ存在するIE使用ユーザーにも特別配慮する必要がある場合は注意が必要です。
(参照元): Statcounter - Browser Market Share Japan(https://gs.statcounter.com/browser-market-share/all/japan/#monthly-202006-202106-bar)
追記) WordPress5.8からは基本的にはInternet Explorer のサポートが終了します!
補足ですが、Internet Explorerは今年2021年の7月にリリースされたWordPress5.8からはサポートがされなくなりました。
開発元のMicrosoft自体Internet Explorerを終了していく予定ですし、WordPress本体側でサポート対象外になったことで他のテーマもInternet Explorerは基本的に非対応になっていくのでそれほど気にしなくても構いません。
もし現時点で何らかの理由でどうしてもIEでの表示が必要な場合のみ注意してください。
参照元: Internet Explorer 11 サポート終了(https://ja.wordpress.org/2021/05/19/dropping-support-for-internet-explorer-11/)
Arkhe(アルケー)のデメリット・不満に思った点
- Arkhe専用プラグインは別途有料で購入する必要がある
- 購入したプラグインを更新するには別途ライセンスを購入する必要がある
- 比較的新しいテーマのため実績重視の場合には向かない
こんな人にはArkheがおすすめ
以上のことを踏まえて、WordPressの無料テーマArkheは以下のような方におすすめ出来るテーマとなっています。
Arkhe(アルケー)はこんな人におすすめ
- シンプルな作りでメンテナンス工数が小さく済ませたいWeb制作者
- 既存テーマのCSS上書きを少なく抑えたい方
- プラグインで機能拡張性て便利に使いたい方
反面、WordPress初心者の方で、できるだけ無料で簡単に色々な機能を使いたい場合にはあまり向いていないかもしれません。そういった方はCocoonやLightningがおすすめです。
(関連)【2021年版】目的別WordPressおすすめ無料テーマ6選
Arkheのマニュアルやサポートについて
WordPress中級者~上級者向けのマニュアルサイトがある
前述の通りArkheの公式サイトの方でマニュアルを確認することが出来ます。
「どういったアクションフックやフィルターフックが用意されているのか?」といったことや「CSS設計はどうなっているのか?」といったような、制作者向け中心の内容になっており、カスタマイズしたい方に便利です。
反面Web制作者向けの内容になっているので、全くWordPressの知識がない初心者の方だと理解するのが難しいかもしれません。
引用元: Arkhe公式サイト-マニュアル(https://arkhe-theme.com/ja/manual/)
同じ開発者が開発したWordPress有料テーマのSWELL(スウェル)のマニュアルサイトであれば、「基本設定」「トップページの設定」「投稿・固定ページの設定」「エディター機能の使い方」といったWordPress基本操作が解説されていますが、Arkheではその辺はわかっている前提のマニュアルになっています。
質問はフォーラムにて可能(無償/有償あり)
また、Arkheを使用していて質問がある場合は、フォーラムで質問することができます。
基本的にはフォーラムチケット(有償)が必要になりますが、不具合報告に関しては無料でフォーラムの方で質問が出来ます。
引用元: Arkhe公式サイト-フォーラム(https://arkhe-theme.com/ja/forum/)
不具合報告ではないテーマに関する質問だったり、プラグインに関する質問をしたい場合は、別途フォーラム利用チケットを220円(税込)で購入する必要があります。
なお、前述のArkheライセンスを購入している方ですと標準ライセンスで毎年10枚(=10回)、プロライセンスで制限無くフォーラムでの質問ができますので、追加でフォーラムチケットを買う機会はあまりないのではないかと思います。
また、Arkheライセンスを購入するとフォーラムに加えて購入者限定のslackコミュニティに参加出来るようになります。
まとめ Arkhe(アルケー)はWeb制作者に特におすすめ出来るテーマ
まとめです。今回はWordPressの無料テーマで公式ディレクトリにも登録されているテーマである「Arkhe(アルケー)」を実際に使ってみた感想をレビューとしてご紹介しました。
基本的にはWeb制作者の想定方向けのテーマとなっていますが、シンプルなサイトであれば有償プラグインなしで初心者でも作ることができます。
反面、機能性を求めると有償プラグインやライセンス購入が必要になってきます。
Arkhe(アルケー)はこんな人におすすめ
- シンプルな作りでメンテナンス工数が小さく済ませたいWeb制作者
- 既存テーマのCSS上書きを少なく抑えたい方
- プラグインで機能拡張性て便利に使いたい方
なお、今回はArkheをご紹介しましたが、そのほかの無料テーマとあわせて「【2021年版】目的別WordPressおすすめ無料テーマ6選」におすすめテーマを6つご紹介していますので、気になる方は合わせてご参考いただけたらと思います。
今回は以上になります。最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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